BOGLIOLI/Cover All Jacket/Brown















BOGLIOLI/Cover All Jacket/Brown
〈Written by Tomoyoshi Takada〉
〈WEARLNESS〉では初のお取り扱いとなる〈BOGLIOLI〉。
服好きの方は知っている方がほとんどと言っても過言ではないくらいの有名ブランド。元々は1890年代、1900年代初頭からサルトリアとして始まったBOGLIOGLIは、北イタリアらしい端正で確かなテーラーリング技術を武器にクラシコイタリアブームが全盛の2000年代初頭にアンコンストラクション(芯なし)のジャケットを発表。さらにはガーメントダイ(製品染め)をテーラードジャケットやコート、カシミア素材に施してしまうという、当時は考えられなかった革新的な提案で多くのメディアや業界内で話題となった。
ちょうど僕がビームスの販売員としてお店に立っていた頃だったので、飛ぶように〈BOGLIOLI〉のジャケットが売れていたのは忘れられない。
当時はジャケットにシャツを着るのが当たり前だった中、襟のないクルーネックやTシャツなどを着るようになったのも〈BOGLIOLI〉の提案がきっかけだったことを考えると、ドレスファッションのカジュアル化の流れを牽引した代表的なブランドだろう。
そんなクラシックテーラーリングをモダンに表現するのが得意な〈BOGLIOLI〉の展示会でカバーオールジャケットを見つけた。ここ数シーズンのフレンチブームでチョアジャケット(カバーオールと同意)が数多くのブランドから提案されており、実際に色々なお店で見ることが増えた。テーラードジャケットを着る機会が減ったことや、物価高の影響で様々なブランドが「作りが簡素でカジュアルに羽織れるアウター」を作るのはとても納得出来るけれど、同じようなものが多く、面白みに欠けるのも事実だ。展示会で〈BOGLIOLI〉のそれを見つけた時も、ホームスパンの素材がカッコ良くて何気なく羽織ってみただけだったのだが… あれ?これめちゃいい。
良い意味でチョアジャケット、カバーオールの作業着感がなくて、ちゃんとドレスの洋服になっている。肩周りのリラックス感やボディのバランスは程よくカジュアルでありながら、袖が細身で全体的にとても引き締まって見える。襟の表情も秀逸で、寝かせてラペル風に折り返しても格好いいし、立てた時に柔らかい襟が少し折れる感じもまたいい。
選んだホームスパン素材もカントリーツィードなボソボソ感は無く、ネップとのコントラストがスポーティに映える上質でイタリアンな都会向きのホームスパン。ニットをインナーに上品に合わせても良いし、デニムやワーク系、スウェットなどを合わせてもハマる。作業着感が強いチョアジャケットやカバーオールだと、子供っぽくなってしまうコーディネートも〈BOGLIOLI〉のジャケットなら上品にまとまる。
北イタリアを代表するブランド〈BOGLIOLI〉ならではの確かなテーラーリング技術と、新しい提案を積極的に行う姿勢がとてもうまく表現出来ているジャケットに仕上がった。
〈WEARLNESS〉おすすめのジャケットです。
〈素材〉
本体:毛62%、ナイロン18%、シルク10%、ポリエステル8%、ポリウレタン2%
袖裏地:レーヨン63%、ポリエステル37%
Made in Italy
〈サイズ詳細(cm)〉
サイズ46:着丈70/肩幅49/胸廻り115/袖丈60
サイズ48:着丈71/肩幅50/胸廻り118/袖丈62
サイズ50:着丈72/肩幅51/胸廻り121/袖丈63
モデル:H175cm W68kg
サイズ:48