〈Written by Tomoyoshi Takada〉

年明け1月、ミラノでBERWICHのショールームを訪れた際に見つけた久しぶりに復活したモデル「LUCANO(ルカーノ）」2Pモデルはもともと日本側から企画をしたモデルで、古着が好きな人は知っているであろうラルフローレンの名作チノパンをベースにしている。
特徴的な2インプリーツと太めのベルトループ、渡りから裾までストレートに落ちていくワイドシルエット。BERWICHならではのテーラーリング技術でドレッシーにアップデートされた名企画だったのだけれど5年以上前にこの太さはあまりにもニッチ過ぎて数シーズンでお蔵入りしていた・・・
そして時は経ち、前述したとおりミラノのショールームで24秋冬のコレクションとして今度はイタリア側から再提案されていたのだ!!久しぶりに見たらやっぱり格好いい! これは今度こそ皆さんに喜んでもらえる!!と信じてバイイングしました。

BERWICHの全体的な生地のコレクションがリアルな英国生地を使ったり、英国風なものが増えていてクラシック回帰が感じられる側面とデザイナーズブランドを思わせるような最新の素材を上手に使う正反対の側面も見られる。2インプリーツのストレートは英国クラシック回帰にはもちろん、提案されていたファッションな素材を乗せれば美しいドレープが表現できてモードな雰囲気にもバッチリハマる。
今回はこの２インプリーツモデルに加えて、とても新鮮なノープリーツモデルが登場していたのでミラノで試着したところめちゃくちゃ格好良くて大興奮。製品が入荷してくる日を本当に心待ちにしていたパンツだ。このLUCANO LONG(ノープリーツモデル)は渡りから裾までの適度なワイドストレートは2Pモデルを踏襲していて
シルエットは抜群に美しい。そして久しぶりの腰回りがすっきりとしたノープリーツのスラックス。試着した瞬間にジャケットと合わせていた感じがすごくモダンなんだけど、どこか70年代ののサンローランを彷彿とさせるシルエットバランス。
これはいい。すごくいい。

僕が作らせて頂いたモデル「TOMY」をWEARLNESS立ち上げから扱ってきたけど、この24秋冬はLUCANOの２モデルに絞りました。理由としてはWEARLNESSでは僕が感じる新鮮なファッションをいち早く皆様にお届けをしたいから。「TOMY」は僕の中では定番で、今までWEARLNESSで取り扱ったバリエーションがあれば充分でしょうと。もちろんこれから先も履き続ける良いモデルだけれど、今回は〈LUCANO〉がとても新鮮に感じられた。
これは皆様に紹介しない訳にはいかないと、どこよりも早くに取り扱いを始めます。
これが個人経営の小さなお店だからこそ出来る提案とスピード感だと思っているのでこれからも期待していてください。

そして肝心な生地はというと、日本のクロキデニムを使っていて、しっかりとしたオンスと真っ白までいかない微かに生成り感がある絶妙なカラーが毎日でも履きたくなるくらい合わせやすい仕上がりになった。10月のデリバリーには乗らなかったがノープリーツでブラック無地も選んでいてストレッチ性に富んだ膨らみ感のある生地なので、ホワイトデニムとはまた全然違ったモードな雰囲気を持っている。

驚くことに、BERWICHは価格も良心的で(日本側とイタリア側双方の努力の結果!!) これだけ価格が上昇しているにも関わらず全て4万円を切っている。特にクロキデニムは名だたるメゾンブランドも使うヨーロッパでもとても人気の生地だけれどこの価格は素晴らしいと思う。

ようやく入荷してきたLUCANO、ワードローブに加える価値は絶対あります。
オススメです。

〈素材〉

綿100%

Made in Italy

〈サイズ詳細(cm)〉

42:ウエスト78/わたり31/股上28.5/股下82.5/裾幅22.5

44:ウエスト80/わたり32/股上29/股下83/裾幅23

46:ウエスト83/わたり33/股上29.5/股下83/裾幅23

48:ウエスト87/わたり34/股上30/股下83/裾幅24

50:ウエスト91/わたり35/股上30.5/股下83.5/裾幅24

撮影時着用サイズ:44(モデル身長/176cm,体重68kg)